まさに思うつぼ。SEED関係の資料は何でも買ってしまう病気の私です。
下手に金があるからよくない。
さすがにボイスドールは買ってないけど。アマゾンからしつこく販促メールが来るのがウザイわ。
さて小説ですが。講談社ではなく角川なのね。
まだ序盤ですが、SEEDの時よりいいです。文章力が確実にアップしている。同じ人だとは思えない。
では、小説版で思いついたことを、徒然と。
どんどん書き足すことになるのであしからず。
シンの家族を襲った悲劇から始まる。
その後、彼はザフトへ。
【俺は力を手に入れた。
目の前で家族を殺されるまま、何もできずにただ座り込んでいた14歳の子供。
あれから2年。 今の自分は、あの無力な子供ではない】
シンのこのモノローグ、まさにアスランがインド洋で指摘した通り。
でも14歳。14歳であんな目にあっちゃったら、そりゃグレる。
彼はまっすぐ育った方だと思う。
p36
【こんなにたくさんの人を見るのは、生まれて初めてかもしれない。ステラはそう思った。それとも以前に見たことがあるのだろうか。彼女はちょっと考えたが、すぐにどうでもよくなってやめた】
これは、ステラたちが繁華街をうろついている時のモノローグ。
この後、くるくるダンスが始まるわけだけど、彼女のモノローグで、彼女が過去を何も覚えていないことがわかる。
ちなみにこの後、アウルのことを【女の子みたいにかわいい顔をしている彼だが】とある。本当に可愛いのに。
さらに、
【2人(スティング&アウル)の少年は出会ってからというもの、無口でボーっとしてたところのあるステラの兄貴分を気取っている】
とある。
つまりこれは、「出会う前」があったということだ。ステラはいつから研究室に入れられたのだろうか。
p38
シンのラッキースケベの描写。
ここでステラは振り返って、シンの瞳の色に気付く。
【その色は、ステラの嫌いな言葉に似ていた】
意味がわかりません!
ステラの嫌いな言葉って、やはり「死」。あるいは「さようなら」?
シンの目の色って「赤」。
似てるか?
redとdeth。似てるか?
p43-44
私はこれを読んで初めて知ったんだけど、前回、ウズミがオノゴロを爆破させたのは、連合軍が宇宙へ行くのを止めるためだったのね。てっきり、ただのいやがらせかと。
あの時、連合軍というかブルーコスモスは、打ち上げのためのマスドライバーをすべてザフトに破壊されていた。唯一残っていたのが、オーブのカグヤ。アズラエルたちは、マスドライバーが目当てだったそうだ。
知らなかった。
p61-
アスランがカガリをザクに連れ込んだ、賛否両論の行動の描写。
ここに、次のようにある。
【アスランがモビルスーツに触れるのは、先の大戦以来だ。できれば2度と触れることなどなければと思ってきた。それを知っているカガリは、だからこそアスランの気持ちを慮るのだろう。だがアスランは吐き捨てた。「こんなところで、君を死なせるわけにいくか!」】
ここで注目は、2年ぶりということ!
あんた、キラと同じ状況やったんかい!!
p77
スティングたちが、アーモリーワンでシンたちと戦っている時の描写。
【この3機の情報が手に入ったくせに、なんであいつ(インパルスのこと)だけ抜けていたんだ? 中途半端な!】
上記はスティングのツッコミだけど。
本当に、なんで抜けていたの?
ネオは一体、どういうルートで3機の情報を手に入れたんだ? そしてその情報提供者は、何でインパルスのことは黙っていたんだろう?
p85
アウルがステラにブロックワードを言うシーン。
ステラについて、次のようにある。
【ステラは自分が負けることなど考えない。自分が最高の戦士と知っているからだ。それだけに、汚点を残して去ることなどできなかった】
これはつまり、ステラは歴戦を戦い抜いている、ということになる。今回が初陣ではない。一体、いつから戦っているのだろう。下手したら2年前から?
小説ではその後、ステラは「これまで落とせなかった敵なんていないのに」と言っている。
ここも疑問。いつから、どこで戦っていたの?
そしてアウルが言っちゃった瞬間、
【死……死ぬ?
氷のひび割れが心臓に走ったようだった。熱くなっていたステラの頭が真っ白になり、心臓から体のすみずみにまで凍り付くような冷たいものが広がっていく。まるで血液に冷却液が混じり込んだようだ。全身を満たしていた自信が砕け散り、バラバラと抜け落ちていく。
略
死ぬ。忘れていた感情が突然、圧倒的な強さを持って身に迫る。それは、恐怖だった。】
このブロックワード、かなりの苦痛を与えるらしい。
けど、「死」なんて、戦闘中に言っちゃいそうだけど。同時に「さようなら」も言わないと効果がないのか?
p94
アーサーが「これ、まずいですよね。このまま逃げられでもしたら」と言った時のタリアの心理描写。笑った。
【まずいにきまっている。(アーサーは)人柄はいいのだが、どうもこの副長は言わずもがなのことを言い過ぎるようだ。
略。
これからみっちりしごいてやろう。こんな状況下ではあるが、ひそかにタリアは心に決めた。】
アーサー、がんばれ!(笑)
p96
議長がミネルバに避難してきた時のタリアの心理描写。
【彼(議長のこと)に対して他意はなく、むしろ好意を持っている。公的のみならず、いささか個人的な事情においても】
「個人的な事情」をわざわざ強調しておりました。
p98
気を失っていたカガリがザクの中で目を覚ましたシーン。
【「すまなかった、つい……」
後悔を覚えながらアスランは詫びる。するとカガリは何でもないことのように言った。
「いいんだ。お前がああしなけりゃ、あの白い「ガンダム」はやられていたんだろ?」
思わずアスランはカガリの顔を見つめ、ほほえんだ。】
ああ、こんなラブラブシーンが!!
そして恩知らずな白いガンダムことシン!
p118
ネオとレイの初対決のシーン。
ネオはレイとの違和感に気付き、
【(レイのザクファントムについて)まるでこちらの動きを前もって知っているかのようだった。それに一瞬、確かに聞こえたあの声。】
ちなみに「あの声」とは、レイの「この敵は普通とは違う!」という声のこと。
どうやらこの二人、会話が筒抜けらしい。お互いの声が。でも理由を、お互いに気付いていない。
つまり、私が予測した「ネオはフラガパパのクローンで、他のクローンを片っ端から殺しまくっている」はハズれた。
二人とも、意味がわかっていないらしいので。
その後、レイはネオの存在を「肌が泡立つ感じ」と表現し、ネオはレイの存在をおもしろがるようになる。どっちにしろ、二人はお互いを認識し始めたばかり。
p127
終戦の際、リンデマン・プランというものが結ばれたそうだ。これは人口に応じて武器の個数を持つことができる、というもの。もちろん人口の少ないプラントは不利だけど、停戦条約をユニウス7で調印させることを条件に、これをのんだ。
それにプラントは自分の技術力に自信があったから、少ない数でも、一体一体を高性能にすればいい、と考えた。
というわけで生まれたのがインパルスのような、1体で複数機の戦闘力を持つモビルスーツが開発された、という。
インパルスの意義がやっとわかったよ。あのローエングリンの坑道をくぐりぬけるためだけに開発されたんじゃなかったのね!
この情報、アニメでもちゃんと解説すべきと思うんだけど……。
p129
ブリッジにレイが飛び込んできて、議長の存在に気付いたシーン。タリアは二人の様子を見て、
【そういえばこの二人も知り合いだったか、とタリアは気付く。】
どういう知り合いなのか、教えてくれ〜!
p131
ゆりかごで眠るステラたち3人を見るネオの心理描写。
【いやなことはすべて忘れてしまえ。
ネオは心の中で彼らにささやきかけ、その部屋を後にした。】
うーむ。結局、ネオは彼らに優しいのか、そうじゃないのか。
そして強化人間についての解説。
【コーディネーターと同等の身体能力を持ち、戦場に置いて恐れや不安に判断を惑わされることのない最強の戦士、強化人間。
略
ブロックワードによって蘇った恐怖という感情は、睡眠中に消去されることになる。あの専用ベッドは、ヒーリング効果のあるイメージ映像や音楽を彼らの脳に送り込み、恐怖だけでなく、戦場で彼らが受けた様々なストレスなど、次の戦闘に挑むにあたってマイナス要因となる記憶の全てをリセットする働きを持つ。このメンテナンスによって、彼らはパイロットとして心理的に最高の状態を維持できるのだ。】
だって。
なんか、ゆりかごの性能、今の日本のアロマテラピーあたりと似たようなものじゃん!
さらに3人の個性について
【試行錯誤のすえに生み出されたスティングたちは、自ら思考し、判断する能力を残している。ステラに関しては少々疑問もあるが、どうやらあれはもともとの個性らしい】
もともと天然やったんかい!!
【ネオの目には、彼らはやんちゃな普通の坊やたちに見える。ただちょっとばかり扱いに注意が必要なだけで。
だが十代の少年少女なんて、誰でもそんなものではないか】
このあたり、フラガに似ているなあって思うんだけど……。
p154
議長がアスランをネチネチといじめているシーン。
どうやらタリアはアスランとは気付いていなかったらしい。
【いきなり話しかけられたアスハ代表の随員は、戸惑った声を発した。たしかアレックス・ディノという黒髪の少年だ。代表の私的な護衛ということだが、タリアの見たところ、軍人あがりだろう。だが護衛というには威圧感もなく、物静かな容貌で、話し方も知的だ】
これは、タリアから見たアレックス君の描写。
アスランには威圧感がないのか……。妙に納得。
p166
「星屑の戦場」のあたり。
【このままではやられる!自分はいい。だがカガリの身になにかあったら……。
なのに自分はここでただ座り、他人が手を打つのを待つしかないのだ。】
ああ、このあたりですでにアスランがザフトに戻る要因がチラホラ……。
さらに、
【パイロットならいる……ここに。
後ろめたい思いにとらわれ、アスランは周囲の視線を避けてうつむいた。】
ああ、こんなことをしているから、後ろめたいなんて思っちゃうから、議長に取り込まれてしまうのよ!
そしてタリアに進言してしまった後、
【アーサーが納得いかない表情で押し黙るのを、アスランは後ろめたい気分で見つめる。さっきまでの高揚は消え去り、今のアスランは罪悪感に消え入りたい思いだった。
闘いのための力を否定しながら、闘いの中に身を置いて、やはり力を欲する。
自分は、矛盾している……】
ぐるぐると周り始めております!
p181
ネオたちが去り、議長と艦長がアスランとカガリを送っていくところ。
【「略 心よりお祈りする」
タリアはこの年若い元首を、少し見直した。さきほどの戦闘中も取り乱したりせず、よけいな言葉を発することもなくじっと耐えていた。】
タリアのカガリ描写。
カガリをよろしくお願いいたします、タリアさん。
さらに、アスランがタリアに「さしでたことをしてすみませんでした」と謝った後。
【議長と並んで歩きながらも、少年の悩み深げな表情が印象に残る。
あれが伝説のエースと呼ばれるアスラン・ザラなのだ。タリアにも思いつかなかったような大胆な奇策と決断力を見せながら、さっきの表情は若さゆえの脆弱さをわずかに露呈していた。
そんな彼のアンバランスさが、なんとなく気になった。】
タリアさん、アスランのこともよろしくお願いいたしますm(_ _)m。
さらにシンがアスランを見た感想。
【これがアスラン・ザラ。
シンは内心、意外に感じる。オーブからの亡命者であるシンは、大戦中に軍のエリートだった彼や、国民的アイドル、ラクス・クラインの婚約者だった彼をほとんど目にしたことがない。今、目の前にいる青年は、確かに整った顔立ちをしているが、そんな輝かしい経歴を持つ人間のようには見えなかった。ついでにいうなら、自分たちの代わりにミネルバを救った英雄にも】
アスラン、地味なのね、やはり。
そしてさらに、
【闘いから一人逃れて、のうのうとオーブの偽善者に仕えているヤツなんて!】
すでにシンの反発は始まっておりました。
そして最大のみどころ!
p191
【「気にすることはないよ、タリア」
明かりを絞った部屋で、男は囁いた。その声はいつもタリアに、口の中で溶けるビターチョコレートを思い出させる。
彼女は寝返りをうって、相手に背を向けた。
「失敗を慰めてほしくて、部屋に入れたわけじゃありませんわ」
「ほう?」
バスローブ姿の男は、チェックボードから目もあげずに応じる。タリアはシーツ1枚をまとった状態で、チラリと肩越しにその姿を見やった。長い黒髪を肩に流した議長は、すっかりいつも通りの端然とした様で、チェックボードに流れていく退屈な公式文書に目を走らせている。
どうしてこんなことになったんだろう。
その姿を見るたび、タリアの頭に浮かぶ疑問だ。
もし誰かに聞かれたら、自分でも「さあ?」と答えてしまうだろう。
タリアは色仕掛けで艦長職を手に入れたなどと、陰口をたたかれていることを知っている。もちろん打算がまったくなかったといえば嘘になる。だが彼女にとって、デュランダルは、ベッドに誘ってみたいと思わせるタイプだった。いつのまにかこういう関係になり、ねだったわけでもないが新型鑑の艦長に指名された。たまたま結果がついてきたといってもいい。もっともタリアには、自分がその職務に見合った実力を持ち合わせているという自信があった。
ただーーと、彼女はデュランダルの干渉ぶりを思い起こしながら考えた。せっかく得た艦長の座も、すぐ後ろに「提供者」が座っているのでは、やりにくいことこのうえない。】
すごい事実が発覚いたしました!
タリアと議長は、今回が初めてではありません。何度も寝ております!しかもタリアから誘っております!
ついでにいうと、彼女が「どうしてこんなことになったんだろう」と自分の行動を不思議に思うところに意味があるのだろうか。
アスランをうまく操ることができるように、議長には人を思い通りに操作する特殊能力があるのだろうか。
単に口がうまいだけ?
……だろうな。
p194
【その口調がカガリのささくれた気分を逆なでする。なぜかカガリはデュランダルが口にするひとことひとことが、癇に障るのだ。姫と呼ばれるのも嫌いだし、発せられた言葉の全てになんとなく裏があるように感じてしまう。これは施政者として自分が至らないために感じる劣等感のせいなのか?彼はいつの場面もそつがなく、優雅だ。そう、まるで完璧な演技者のように】
カガリ、そう思っていたならアスランに伝えてほしかった!あなたの目は正しかったのだから!!
この小説、面白いっす。
でも抜き出すのはやめ。飽きた。
ディアッカが「こういうモビルスーツの使い方がいい」と言ったこととミリアリアのために頑張るシーンがあって、この二人、別れてなかったんだなあ、と。